絵画や版画、写真などの平面作品を、どのように掛ければいいのかわからないと、購入してから疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここでは、ご家庭で無理なく行える、平面作品の基本的な掛け方をご紹介します。
裏に紐の付いていない作品は壁に掛ける方法が少し違ってきますのでご注意ください。
壁の種類の見分け方
一般的な作品を掛けることのできる壁は大体2種類に分けられます。
- 木の下地が入っている壁
- 石膏ボードでできた壁
まずは、この二つの壁の見分け方をお話しします。
木下地のある壁の特徴
- 画鋲を刺そうとしても硬くて刺さらない
- ビスは打つことができる
- 打ち込んだビスを掴んで揺らしてもほとんど揺れない
石膏ボード壁の特徴
- 画鋲が簡単に刺さる
- 差し込んだ画鋲を掴んで揺らすと少し揺れる
-
画鋲を刺した穴から白い粉が出たり、画鋲に粉が付着する

それぞれの壁に上記のような特徴があります。
なので、自分の家の壁がどちらかわからない場合は、画鋲やビスを目立ちにくい場所に打ってテストしてみてください。
木下地のある壁への設置は簡単ですが、石膏ボード壁は少し工夫が必要な場合があります。
今回はこれら2種類の壁に作品をかける場合の方法をご説明いたします。
木下地のある壁に掛ける場合
壁の内部に木の下地が入っている場合、この木の部分にビスを効かせることができれば、簡単に作品を掛けることができます。
このような壁に作品を掛ける場合に必要な道具はドライバーとビス(木ネジ)のみです。
掛け方
- 額の背面にある吊り金具と紐がしっかり取り付けられているかを確認する
- 壁を叩いて音が響く場所を探す
音が響かない場所は後ろに柱などがありビスが打てない可能性があります。
無駄に壁に穴を開けないためにも、音が響く場所に打つのが無難でしょう
- 壁の下地がある位置にビスをまっすぐ、もしくは少し上向きに打つ
- ビスは最後まで締め切らず、少し頭を出しておいてください

- 紐をビスに引っ掛け、水平を確認する
小〜中サイズの額であれば、この方法で十分に安定します。
もし、作品が大きい場合は長いビスを使ったり、二箇所にビスを打つなど工夫して掛けてください。
石膏ボードの壁に掛ける場合
日本の住宅で多いのが石膏ボード壁です。
石膏ボードは断熱性、耐火性、防音性が高いという利点がありますが、そのままビスを打つと抜けやすかったり、穴が広がりやすかったりと、木に比べて脆いという性質を持ち合わせています。
そのため、重量のある作品を掛ける場合は、少し工夫が必要になります。
掛け方1:石膏ボード用フックを使用する

市販されている細いピンで留めるタイプのフックが手軽で便利です。
- 針が斜めに複数入る構造のものを選ぶ
- 軽い作品に向いている
穴が小さく、賃貸住宅でも使いやすいのが利点です。
上の画像のようなものは対荷重が大体1〜2kgなので、軽い作品を掛ける場合のみ使用が可能です。
下の画像のような複数のピンを刺すタイプのフックであれば2kg以上の耐荷重があるものもあります。
こちらのフックは一度全てのピンを打ってしまうと外すのが意外と手間です。
調整が必要にならないよう慎重に取り付け位置を決めることをお勧めします。

掛け方2:石膏ボード用アンカーを使用する

石膏ボード壁に重い作品をかける場合は、石膏ボード用アンカーを使用すると最も安全です。
ものによってアンカーをつける方法は少し異なりますが、おおまかには以下のように使用します。
- 石膏ボードにアンカーを差し込む

- そのアンカーにビスを固定し、作品を掛ける

壁の中でアンカーが広がり、荷重を分散して支えてくれます。
安全である反面、デメリットとして壁に大きな穴が空いてしまいます。
そのため、賃貸にお住まいの方は注意が必要です。
フックを取り付ける位置を決める方法
作品を掛ける位置を細かく調整したい方向けの説明です。
大体の位置で構わない場合は下記のようにする必要はありません。
- 作品を取り付ける位置に作品を仮置きする
- 作品の上辺にテープを貼る・鉛筆で印をつけるなどし場所に目印をつけておく

- 作品を裏返し、上の辺から紐までの距離を測る
このとき紐に、ある程度の力をかけて引っ張ってください。
- 測った距離を最初につけたテープの位置から測って、フックを取り付ける
作品を掛ける際は、必ず額装後の重さとフックの耐荷重を確認してください。
耐荷重を超えるような重さの作品をかけようとすると、フックが耐えきれず作品が落ちてしまう可能性があります。
余談にはなりますが、美術館やギャラリーでは多くの場合、作品の中心が床から135〜140cmぐらいになるように作品を設置します。
これは作品を見る人の目線の高さを作品の中心に合わせているためです。
もし、美術館と同じように飾りたいのであれば、意識してみてもいいかもしれません。
最後に
大切な作品を安全な方法で取り付け長く楽しんでください。
もし壁の仕様に不安が残る場合は、家を建てた方や管理会社に確認すると確実です。
そのほかにも、ご購入された作品の設置方法に関してわからないことがあればお気軽にお尋ねください。

